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ヘアカラー(白髪染め)を続けていると白髪は増えますか?

お世話になっております、ソワンの岩城です。

先日、お客様から「ヘアカラーや白髪染めを長年続けていると白髪は増えますか?」といったご質問をいただきました。

お客様には白髪の発生原因とヘアカラー(白髪染め)の染毛メカニズムを解説させていただき、直接的な要因はないとお伝えさせて頂いたのですが、後日エビデンスなどはないのか私の方でも調べさせていただきました。

今回は現時点でのヘアカラー(白髪染め)と白髪の関係についてお伝えさせて頂きます。


私が調べたところ、現時点での科学的な研究や医学的見解では、「ヘアカラーを続けること自体が直接の因果関係となって白髪を増やす」という明確な証拠はありません。
白髪の主な原因は、加齢、遺伝、ストレス、生活習慣、毛根にあるメラノサイト(色素細胞)の機能低下などです。
ただし、ヘアカラーによる頭皮環境へのダメージという観点から、間接的な影響については考えられます。
通常の白髪染めやおしゃれ染め(アルカリカラー)は、過酸化水素とアルカリ剤を使用して髪のキューティクルを開き、内部に色素を定着させます。
ヘアカラーの薬剤の反応時に発生する活性酸素(特に過酸化水素)は、頭皮や毛根部に負担をかけます。
毛根の老化が進む一因として頭皮の酸化(老化)が挙げられるため、頻繁なヘアカラーなどで頭皮ダメージが重なると、色素をつくるメラノサイトの働きが鈍くなる可能性は否定できません。
ヘアカラー(特に白髪染め)を定期的に行い始める時期は、加齢によって自然と白髪が増えやすい時期(女性は30代後半〜40代以降)と重なります。

そのため、「白髪染めを頻繁にするようになってから白髪が増えた」と感じやすい傾向があります。


エビデンスはあるのか?

私が調べたところ、「ヘアカラーを続けると白髪が増える」と直接証明した査読付き論文(エビデンス)は存在しません。
一方で、「毛根内の過酸化水素が白髪を引き起こす」という生物学的なエビデンスは存在します。
2009年2月に英ブラッドフォード大学の研究チームが米国実験生物学会連合の機関紙に発表した論文で、白髪になる直接的なメカニズムが解明されています。
かなり専門性が高い話になってしまいますが、ヒトは加齢等により抗酸化酵素(カタラーゼ)が減少すると、毛包内に過酸化水素が溜まります。
蓄積した過酸化水素が、髪の毛の黒い色素を作る酵素(チロシナーゼ)を破壊・漂白してしまい、白髪になることが研究により実証されています。

ここでヘアカラー(酸化染毛剤)の2剤には「過酸化水素」が使われているため、「カラー剤が毛根に作用して白髪を増やすのではないか」という仮説が生まれるのですが、以下の理由から臨床的なエビデンスとして立証されていません。

薬剤の作用範囲の違い

ヘアカラーの過酸化水素は主に髪の毛(毛幹)の膨潤・脱色を目的として表層に作用するものであり、これが頭皮の奥にある毛包幹細胞(メラノサイトの元)まで届き、蓄積・破壊するかどうかを長期追跡したヒト臨床研究が存在しないためです。

交雑因子の排除が困難

染毛頻度が高い人は、そもそも加齢や遺伝によって白髪が生えやすい傾向(年齢層)に重なるため、純粋に「カラー剤の影響だけ」を分離して証明することが困難です。


以上のように、「ヘアカラーを続けると白髪が増える」という直接的な因果関係を示すエビデンスはありません。

しかし、ヘアカラー剤に含まれている過酸化水素による酸化ストレス自体は毛根部にネガティブな影響があることは十分に考えられます。

ヘアカラーそのものが直接的に白髪を作るわけではありませんが、頭皮の老化(酸化)を防ぐためにも頻繁なヘアカラー(白髪染め)は極力控えて健康な頭皮環境と髪を保つことが白髪を増加させないために大切です。

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